膝の痛みと歩き方の関係:負担を減らしてラクに歩くためのガイド

ひざ痛

「膝が痛くて歩くのがつらい」「最近、歩き方が変わってきた気がする」……。

膝の軟骨がすり減る「変形性膝関節症(膝OA)」になると、痛みだけでなく、歩き方そのものに「膝を壊しやすいクセ」が出てしまいます。

実は、この「歩き方のクセ」を少し修正するだけで、膝への負担を大きく減らせることが分かっています。

今回は、膝OAの方が知っておきたい「歩行のメカニズム」と「負担を減らす歩き方のコツ」を分かりやすく解説します。


1. 膝の変形で歩き方はどう変わる?

膝の変形が進むと、痛みから逃れようとして、無意識に以下のような歩き方になりがちです。

進行度 膝の状態 歩き方の変化
初期 わずかな違和感 ほぼ正常ですが、たまに「おや?」と感じる。
中期 軟骨が減る 膝が不安定になり、歩くスピードが落ちる。
末期 骨が変形(O脚) 足をつくたびに膝が外側にガクッと揺れる。

要注意!3つの「悪いクセ」

  1. 膝ピーン歩行(衝撃吸収不足):本来、膝は着地の瞬間に軽く曲がってクッションの役割をしますが、痛いと膝を棒のように固めて歩いてしまいます。これがさらに関節を痛める原因になります。

  2. 膝の横揺れ(ラテラルスラスト):足をついた瞬間に、膝が外側に「ガクッ」と逃げる動きです。O脚の人に多く、膝の内側に激痛を走らせます。

  3. 筋肉のガチガチ固め:膝を安定させようとして、太ももの前後の筋肉が常に力んだ状態に。関節が強く締め付けられ、軟骨のすり減りを早める「負のサイクル」に陥ります。


2. 膝に優しい「歩き方の再学習」4つのポイント

「筋トレで支える」のも大事ですが、もっと即効性があるのが「力の逃がし方を覚える」ことです。

以下の4つを意識してみましょう。

① 歩幅をいつもより「少し狭く」

大股で歩くと、着地の衝撃がダイレクトに膝に響きます。

  • コツ:普段より5〜10%歩幅を狭くし、足の裏全体で静かに着地するイメージで歩きましょう。

② つま先の向きを微調整

足の向きを変えるだけで、膝の「ねじれ」の負担が変わります。

  • コツ:着地するときにつま先を少し「内側」に向けたり、逆に蹴り出すときに「外側」に向けたりすると、痛みが和らぐポイントが見つかることがあります。

    • ※人によって合う向きが違うため、専門家と相談しながら行いましょう。

③ 体を少しだけ「横に傾ける」

  • コツ:足をついた側の方向に、上半身をわずかに(数度だけ)傾けます。

  • イメージ:頭の重さを、ついた足の膝の真上に乗せる感覚です。これで膝の内側にかかる強い圧力を逃がすことができます。

④ 足の幅(左右の広さ)を広げる

  • コツ:綱渡りのように足を一直線に出すのではなく、少し横幅を広げて歩くと、膝の横揺れ(ガクッとなる動き)が抑えられ、安定感が増します。


3. インソールや装具も強力な味方

自分の意識だけでは難しい場合、道具に頼るのも賢い選択です。

  • インソール:靴の底の外側を少し高くすることで、物理的に膝の内側への負担を減らします。

  • サポーター・装具:膝が外側に揺れるのを物理的にガードし、関節の隙間を広げる助けをします。


大切なのは「痛みが軽くなるか」

歩き方の修正をした際、「今の歩き方のほうが痛くない!」と感じられるかどうかが一番の正解です。

無理に形だけ整えようとすると、腰や股関節を痛めてしまうこともあるため、まずは専門の治療家と一緒に、「自分の膝にとって一番ラクな歩き方」を探してみるのが近道です。

まずは「いつもより少しだけ狭い歩幅で、静かにお散歩」から始めてみませんか?


膝の状態に合わせた具体的な歩行チェックをご希望であれば、いつでもご相談ください。

歩行分析のセルフチェックについて

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